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助産師の就職先の決め方

今回は就職先についてお話します。

助産師は多様な働き方ができるため、病院、クリニック、助産院、役所、企業、など活躍の場がたくさんあります。

ですが今回は、まずはその経験をどこで積むかという点での就職先の話をしたいので、病院とクリニックに焦点を当てたいと思います。

私は大学で看護師と助産師の免許を同時に取得したため、助産師1年目が看護師1年目でした。

なので看護師としての経験も積める方が良いかな、教育システムがしっかりしている方がいいかな、と思い総合病院を選びました。


しかし総合病院は、

・看護分野の興味のない研修(褥瘡や認知症看護、といったもの)も多い

・教育体制が整いすぎていて面倒(そんなことを言ってはいけませんが笑、例えば静脈注射をさせてもらえるまでに大掛かりなテストがあるなど)

・他の科で採用されてしまい産科で働けないこともある。(私の友人は、産科で希望を出したのに救急で採用され早3年、いまだに産科では働くことができていません。)


そもそも新人を採用している病院はある程度教育体制が整っているので、教育体制をメインで就職先を選ぶのはあまりお勧めしませんし、看護分野に興味がないのであれば総合病院を選ぶ必要はないと思います。

なので私のおすすめは(というより私が大学4年生に戻って就職活動をするならですが)、産婦人科(と小児科)のみで、ある程度の病床数や分娩件数のある病院またはクリニックです!!

しかしこれはすでに助産師として3年働いた私の個人的意見なので、他に就職先を選ぶ上で考えるべきポイントについて、できるだけ客観的な視点で、今からお話していきたいと思います。

①お産がたくさんとりたいのか


助産学生の実習先になっている病院や、スタッフの入れ替わりが激しく毎年新人を多くとる病院は、実習生や新人が優先してお産にまわされるため、3ー4年目以上になるともうあまりお産が取れなくなっていきます。


なのでお産がたくさんとりたい!と初めからわかっている人は、1年間の分娩件数が多い病院というのはもちろんですが、助産実習の受け入れ先になっているかどうかということや、勤務している助産師さんたちの年齢層も参考にしてみると良いと思います。

②異常時の対応ができるようになりたいのか


私の勤務している病院は地域周産期母子医療センターに指定されており、産婦人科と小児科、麻酔科が連携して、クリニックで対応困難となった妊婦さんの受け入れを行なっています。

なので私の体感では半分は高齢初産婦であり、ローリスクも含めると7割は合併症のある妊婦です。

重度の妊娠高血圧症候群、コントロール不良の妊娠糖尿病、出生後にNICU入院が必要な胎児のいる妊婦も多くいます。

総合周産期母子医療センター>地域周産期母子医療センター>左記2つに指定されていない病院 の順に異常が多いと思います。

点滴管理も多くあり看護師に近いのが病院勤務で、昔でいう産婆さんに近いことができるのが助産院や自然分娩を推奨しているクリニックかなと思います。


私は若いうちに異常時の対応も勉強しておいた方がいいかなと思って今の病院を選びましたが、今は異常をこれ以上見たくないという気持ちの方が大きいです。

しかし正常妊婦の多い病院に就職した先輩は、異常時の対応もできるようになりたいと、4年目で総合病院に再就職したそうです。なので一概にどちらがいいとは言えません。

ずっと同じ場所で勤務しなければならないわけではないので、就職してから自分がどの方向に進みたいのか明確にし、それができるところへ転職していくのも良いと思います。

しかし1度職場に慣れてしまうと転職へのハードルは上がるので、今の時点でなんとなく進みたい方向、どんな勉強やケアがしたいかがわかっている人はこれらを参考にしてほしいです。

③お金について


どうせなら高いお給料がもらえるところで働きたいですよね。

基本給がいくらかというのはもちろんですが、その他にも大きく影響するのは賞与、分娩手当、助産師手当、住宅手当、通勤手当の額かなと思います。

選べるのであれば、これらの額が大きい方の病院を選ぶと良いと思います。

あとは残業の多さと残業代をきちんと申請できるかも大きく影響しますが、これは知り合いなどがいない限り働いてみないと分からないことなので、先輩が就職しているなどあれば聞いてみると良いと思います。

④まとめ


自分が何に興味があって深めたいのかが明確になっている場合は、自分の住んでいるところや住みたいところの中から、それができそうな病院をいくつかピックアップしてください。そこから給料を比べてみるのをおすすめします。

助産分野は狭い世界なので、大学のある場所の近くで就職する場合、同じ大学の先輩も就職している可能性が高いです。

なので、可能であれば大学の先生を通してその先輩と連絡を取り、職場の人間関係や実際にもらえる給料の額について聞いてみると良いと思います。


以上です。

少しでも参考になれば嬉しいです(^O^)

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ヒトナツ
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